2021年06月17日:令和3年6月定例会議(第4日目) 本文 ◎ 議長(
広田和三議員)ただいまより本日の会議を開きます。
本日の議事日程については,お手元に配付いたしましたので御了承願います。
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◎ 議長(
広田和三議員)これより,本日の日程に入ります。
日程第1 議案第49号から議案第60号までについて,一括議題といたします。
議案に対する質疑及び市政に対する一般質問を続行いたします。
通告の順序に従い,順次発言を許可いたします。
15番
井村議員。
[15番
井村保裕議員 登壇]
◎ 15番(
井村保裕議員)おはようございます。令和3年6月定例会議の一般質問に発言の機会を得ました。
新風はなみずきの井村保裕でございます。
今回の通告は
広域ごみ処理施設について,
小学校再編について,
小松島逆風ハーフマラソンについて,障がい者福祉についての大きく4点でございます。
最初の
ごみ処理施設については,今回,私を含めて4人の議員が通告しておりました。4人目になりますと,ほぼほぼお聞きすることが残っておりません。要旨としては,
広域ごみ処理施設について,まず市長としてその候補地は適切な場所であると思うのかを含めた徳島市の示された見直し案をお聞きした後,
自治体負担はどうなのかをお聞きする予定でございました。先日の橋本議員や米崎議員の質問の中での御答弁では,飯谷町枇杷ノ久保から東沖洲の
マリンピア内の市有地である
北部浄化センター敷地への変更であること,
自治体負担においては事業費の総額が提示されてからの判断になるということでございました。現在示されている情報ではこれが精いっぱいだろうと思いますけれども,今後徳島市と交渉していく中で,本市の負担が負担増とならないようにしていただきたいと思います。
本市単独での事業では国からの補助金もなく,はるかに経費が高くなりますし,佐野議員の提案された三豊市の
トンネルコンポスト方式では
施設整備費やその後の
ランニングコスト等は安く済みますけれども,生ごみを分別した後の
連携事業者や燃料として受け入れてもらう企業の確保など,こちらも急に導入することは難しいと考えられます。今回示された東沖洲の
マリンピア内の候補地は,私個人的には適切な土地ではないかと思っています。今後,
徳島環状線や
徳島南部自動車道が開通すれば,
交通アクセスもよく,石井町や松茂町,小松島市や勝浦町からもごみの搬入がしやすいと考えられます。まだまだ地元企業の御理解や
津波対策等の課題はたくさんあると思いますが,それぞれ老朽化したばかりの施設の自治体です。計画的に早く進めてほしいと思っています。
自治体負担については,前計画では土地の取得は徳島市が負担し,建設費と
環境整備費は9割が人口割,1割が均等割であり,維持経費と大規模改修については,搬出量によって負担するとお聞きしていました。今回,徳島市は自前の土地になりますので,土地の取得費は要らなくなります。2市4町の広域の枠組みでも,初期投資のそれなりの負担は必要ではあると思いますけれども,長い目で見ますと,小松島市からの搬出量が明らかに少なくなれば,今後の維持経費や10年後,20年後の大
規模改修費の負担が軽くなるのではと考えられますので,3つ目に
ごみ減量化への取組と通告させていただきました。
まずはそれに関連づけて,
ごみ減量化への本市の取組についてをお聞きいたします。
[
市民環境部長 内藤雅人君 登壇]
◎
市民環境部長(内藤雅人君)議員からは,本市の
ごみ減量化の取組状況についての御質問がございましたので答弁させていただきます。
本市の
ごみ減量化につきましては,昨年,小松島市
一般廃棄物処理基本計画を改訂いたしまして,
一般廃棄物排出量削減に取り組んできているところでございます。その一環といたしまして,一般家庭から排出される生ごみを減らすべく,従来の
ごみ処理容器等に加えまして,生ごみを土中のバクテリアで二酸化炭素と水分に分解する,生
ごみ分解型処理容器キエーロの普及促進のため,実践講座をこの5月16日に開催したところでございます。併せて,キエーロを実際に使用していただき,レポートを提出していただく
実験モニターを募集いたしましたところ,多数の方から応募をいただき,市民の皆様の
ごみ減量化への関心の高さを認識したところでございます。モニタリングをしていただく方には,今後約7か月をかけまして実証実験をしていただき,報告書を提出していただく予定でありまして,報告書につきましては貴重な御意見としてキエーロの普及促進に役立ててまいりたいと考えております。
その他の取組といたしまして,ごみ減量や再資源化などに対する市民の皆様の意識の啓発を図るため,日常生活における環境問題や
食品ロス削減,社会・環境に配慮した消費行動,
エシカル消費推進などを題材といたしました,本市独自のすごろくを製作したところでございます。議長の許可をいただきまして,議員各位の机の上のほうに配付させていただいております。「ちりつもすごろく」と題しまして,表面にすごろくとサイコロ,こまを印刷いたしまして,切り取って活用していただくというふうになっております。また,裏面のほうには,本市の分別ごみの
クロスワードパズルとなっております。なお,
本市ホームページのほうからもダウンロードできますので,ぜひ活用願いたいと思います。
先日,小松島市の小学校での授業の様子が新聞等にも取り上げられましたが,教育現場や家庭での環境教育に活用いただいているところでございます。生ごみを含む
ごみ減量化につきましては,本市にとって重要な課題であると認識しておりますので,今後におきましても,
ごみ減量化に向けた方策について検討,実施をしてまいりたいと考えておりますので,御理解,御協力,よろしくお願いいたします。
[15番
井村保裕議員 登壇]
◎ 15番(
井村保裕議員)キエーロの説明と市民への啓発ということで御説明いただきました。私も最近,自作のキエーロを見よう見まねで作ってみました。最初は半信半疑でありましたが,生ごみはほぼ3日でなくなるようです。私の地域の燃えるごみの出す日は,月曜日と木曜日なのですが,実感したのは,あの青い燃えるごみ袋が明らかに軽いこと。今までずしっと重かったのは生ごみの水分であったんだと感じています。現在,燃えるごみの半分は水分であるとお聞きしたことがありますが,まさにそのとおりではと感じることとなりました。また,先ほどの御答弁では,
子どもたちへの啓発が好評であるということもお聞きいたしました。子どもから大人まで
市民ぐるみでやっても面白いのではないかと感じています。
今回,ごみの減量化についてお聞きいたしましたが,
リサイクルについてもつながってくると思います。アルミ缶や新聞紙,段ボールだけでなく,
ペットボトルやプラスチックについてもするべきではないでしょうか。現在,飯谷町の民間施設にトン幾らで委託されておりますけれども,それについても分別がさらに徹底されれば,ポリエチレンやポリプロピレンの
固形燃料化や
ペットボトルの
リサイクルの向上につながり,その売上げが大きくなれば,市には入っていませんよね,民間企業にももうかり,ついては,トン幾らの処分代の委託料が安くなったり,それに伴い,目に見える化するのであれば,
指定ごみ袋が値下げされれば,効果も分かり,さらに分別意識が上がるかもしれません。やってみなければ分かりませんし,交渉しても面白いのではないでしょうか。
小松島市の
一般廃棄物処理基本計画では,本市の
リサイクル率を現在の13.4%から,令和15年には24.5%を目指すとうたわれていますが,もっと高い目標値にしてもよいのではと思います。市民の方からもいろいろ資料を頂きました。全国には80%を超える
リサイクル率をしている自治体がたくさんございます。まずは意識改革,市民への啓発からと思います。今回の
キエーロ導入もその1つのきっかけだと思っています。何でもできるところからやっていこう,そういう考えでいきたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に,
小学校再編についてでございます。この件につきましては,私を含めて3人の議員が通告をいたしております。それだけ本市における喫緊の課題だと言えるでしょうが,私の通告は,中山市長が就任して1年となります。これまで人が集まる場所で
小学校再編に関しての意見交換をしているとお聞きはしておりました。偶然会ったこともございます。そういったところでこの1年間の取組をお聞きした後,
有識者会議についてお聞きし,今後の予定と,お聞きする予定でございましたけれども,一昨日の出口議員の質問に対しまして,新しい方針である
小学校再編の
実施計画案を7月に出されるとお聞きいたしました。また,再編に向けての
小野寺教育長さんと中山市長さんの強い決意もお聞きいたしましたので,今回の
小学校再編についてはこれ以上お聞きすることはありません。7月に出される
実施計画案が示されたときに質疑したいと考えております。
しかしながら,1点だけ言わせてください。本来,行政からの諮問機関というのは市の政策の素案に対して専門的な方や関係者に委託し,意見をお聞きし,賛否なり,お墨つきをもらうものだと思っておりました。振り返ってみますと,競輪の
在り方検討委員会では,諮問しながら1年間開催されなかったこともありました。先ほどの徳島市の
広域ごみ処理施設候補地変更では,徳島市の
外部評価委員会による見直しの提言を受けてからの候補地の変更につながったのだと認識しています。
私は,今回の
小学校再編に係る
有識者会議もそういった位置づけの諮問機関であり,その答申を受けて新たな展開になると思っておりましたが,先日の勢井副教育長の御答弁では,諮問機関ではなく,学校再編を進める上で検討すべき諸課題について,その解決策となるアイデアや御意見をいただくための会議であるとの御答弁でした。残念なのは,専門的な知見から3日間議論されたのであれば,最後に,これまで市民に対し,2年間かけて
地元説明会をしてきた4校案を提示して意見をもらうべきではなかったのでしょうか。そうでなければ,
坂野中学校と
立江中学校を統合し,
小松島南中学校を開校してから6年,さあ次は
小学校再編と言われたこの6年間は何だったのでしょうかということにならないでしょうか。これまでの4校案をそうそうたるメンバーで構成されました
専門的知見からの
有識者会議での御意見としてお聞きできなかったのが残念でなりません。
さて,7月に
実施計画案が出されるということでございますが,先日の答弁にもありましたように,主役は
子どもたちです。これも振り返ってみますと,
小松島南中学校開校時には反対意見もたくさんありましたが,現在批判される方もいなくて,逆によかったねという声のほうが多く聞かれます。
小学校再編は避けて通ることはできません。どこかで決断していただき,強力に進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
3つ目の
小松島逆風ハーフマラソンについてお聞きいたします。
最初に,地元合意と周知についてですが,今回のコースでは坂野町と和田島町が該当しています。和田島町ではそれぞれの自治会に対しての説明会がありました。担当者からは町民に対して,今後きめ細かく周知と了解をもらっていくとのことでした。また,それぞれ懸念されることが質問形式で質問されていました。主に,
交通規制等の交通安全と,コロナ禍における
大会開催についての
感染対策の2つであったように思います。
まず,
交通規制による
安全対策についてお聞きいたします。
[政策監 岡本光弘君 登壇]
◎ 政策監(岡本光弘君)ただいま
井村議員から,
マラソン大会開催による
交通規制における
安全対策について御質問をいただいております。
小松島マラソンにつきましては,市制施行70周年を迎えることを契機とし,市における新たなにぎわいの創出を目的といたしまして,来年1月の開催を予定しており,現在
スポーツ振興室を中心に
関係部局職員で構成する
小松島マラソン開催準備プロジェクトチームにおいて鋭意検討を進めているところでございます。特に
大会開催で最も重要となるコースの設定に当たりましては,国道をはじめとする幹線道路の利用や踏切の横断は
交通規制を伴うことから,市民生活のみならず,社会経済活動等多方面に大きな影響を及ぼすため,こうした影響が最小限となるよう検討を行った結果,和田島町及び坂野町を中心としたコース案としたところであります。
当コース案につきましては,去る4月28日に開催いたしました,大会運営を担う市の官民組織の代表者等からなる
小松島マラソン実行委員会の第1回会合において審議の上,
大会コースとして決定しております。また,当コースにおける
交通規制等に対する
安全対策につきましては,現在徳島県警察と鋭意協議を進めているところであり,今後コースの安全確認を行う走路員の配置や,看板の設置等,万全の
安全対策について詳細な協議を毎月行っていく予定としております。
さらに,こうした
安全対策の徹底はもちろんのこと,大会運営には
交通規制等で直接御迷惑をおかけする住民の皆様や事業所の御理解,御協力が何よりも重要と考えており,現在,規制による大きな影響を受けると予想される地域の住民団体や事業所の皆様への説明会を順次開催し,御意見をお伺いしているところであります。今後はこうした御意見も踏まえまして,より安全安心な大会となるよう努めてまいりますとともに,
交通規制時における無理な通行によるトラブルや事故等を未然に防ぐため,
大会開催の周知徹底を図っていくこととしており,当大会が市民の皆様はもとより,
参加ランナーや
大会関係者など全ての方にとりまして,開催してよかったと思っていただけるものとなりますよう,最善を尽くしてまいりますので,御理解賜りますようよろしくお願いいたします。
[15番
井村保裕議員 登壇]
◎ 15番(
井村保裕議員)周知に対しては,まだまだ知られていないということを感じております。また,
交通規制によって営業に影響を及ぼす店もございます。また,そこに対してもまだまだ説明不足であって御理解されていません。これが9月定例会議中とか,12月定例会議中であれば,もうある程度細かいところも煮詰めておるだろうと思うのですけれども,半年前,今の時点ではまずはこれからという時期というのも認識しております。これから半年間,しっかり地元に対しても御説明いただいて,開催してよかったと言われるようにしていただきたいなと思います。
次に,
新型コロナウイルス感染防止対策についてお聞きいたします。
新型コロナウイルス感染防止対策については,やはり感染に対して
大変危機感を持っておられるように感じました。不特定多数の参加者や応援される家族や
ボランティアが多数来られることに危機感を持たれております。また,1つの御意見として,和田島町,坂野町の町民や参加者に対して
ワクチン接種完了のめどが立たなければ理解が得られないとも言われております。
感染対策についてお聞きをいたします。
[副教育長 勢井孝英君 登壇]
◎ 副教育長(勢井孝英君)
井村議員からは
マラソン大会を開催するに当たり,
新型コロナウイルス感染防止対策について御質問いただきましたので,お答えいたします。
当大会をはじめとする
ロードレース全般の
新型コロナウイルス感染症拡大防止対策につきましては,
日本陸上競技連盟から,
ロードレース再開についての
ガイダンス等が示されているところでございます。開催地域における
感染拡大状況に応じた開催の前提条件や
参加ランナーをはじめとする
大会関係者のレース前後での
体調管理チェックのほか,レース当日の徹底した
感染症予防策の実施等が定められております。また,同
ガイダンスでは,
大会開催に当たり,感染症に関する施策の策定や意思決定を行う医師,保健師の参加を必須とする合議体の設置も求められております。当大会においても,小松島市医師会の御協力をいただきながら,
新型コロナウイルス感染症対策推進課や
保健センター職員で構成する
小松島マラソン新型コロナウイルス感染症対策部会を設置したいというふうに考えております。対策部会におきましては,県下全域の
感染症予防対策を担う徳島県とも連携の上,開催可否の判断基準や
ガイダンスに応じた
感染症予防対策,感染者が発生した場合の
行動計画等を取りまとめた
感染症予防対策マニュアルを策定いたしまして,その周知啓発に努めてまいりたいと考えております。
なお,今大会はインターネットによる
オンラインマラソンも検討しておりまして,現地での開催が難しいと判断した場合には,
オンラインマラソンで楽しんでいただければというふうに考えております。今大会は来年1月開催予定のため,そのときの感染状況や
ワクチン接種の進み具合が変わるものとも考えられ,
随時小松島マラソン新型コロナウイルス感染症対策部会において必要な対策を講じていきたいと思いますので,御理解のほど,お願いいたします。
[15番
井村保裕議員 登壇]
◎ 15番(
井村保裕議員)対策部会でしっかり検討して取り組んでいただけるということでございます。今,
オンラインマラソンと出ましたけれども,今の状況でこのままワクチンを接種して収まれば一番いいと思うのですけれども,今の段階ではやっぱり
PCR検査,最近の
スポーツ競技で実施しているように,
参加者全員の
PCR検査,これを実施して,
陰性証明書を提出させるべきではないかという御意見もございます。また,その費用を市が負担してでも陰性証明を取ることが
安全対策につながるのではないかと考えられますけれども,この件につきまして見解をお聞きいたします。
[副教育長 勢井孝英君 登壇]
◎ 副教育長(勢井孝英君)議員からは
マラソン大会の
参加者全員の
PCR検査の受検によりまして陰性証明を提出させる等の御質問をいただきましたので,お答えいたします。
先ほども申しました,
日本陸上競技連盟による
ロードレース再開についての
ガイダンスによりますと,
大会主催者は開催地や国内各地の感染状況によっては,参加者等に
PCR検査を受けるよう要請することも検討することとされております。参加者に
PCR検査を受ける要請をすることにつきましては,
大会開催時点での国内,県内の
新型コロナウイルス感染症の拡大状況や国内におけるワクチンの接種状況,他の全国規模の
マラソン大会の実施状況等様々な要素を総合的に勘案しまして,
小松島マラソン新型コロナウイルス感染症対策部会で慎重に対応を検討してまいりたいと考えておりますので,御理解のほどよろしくお願いいたします。
[15番
井村保裕議員 登壇]
◎ 15番(
井村保裕議員)先ほども言ったのですけど,通告,出したのが先月だったので,もう
PCR検査というのがあったのですけれども,来年の1月,小松島市では予定どおりいけば,ほぼ希望される方が
ワクチン接種が終わっているだろうということが考えられるのですけれども,聞くところによると,今
ワクチン接種,
医療関係者とか,2回打たれた方の中で陽性率というのが1割切っているというふうな報道もありました。本当に
ワクチン接種が1つのきっかけになるんだろうと,安心安全のきっかけになるんだろうと,この騒動の収まる薬になるんだろうと思うのですけれども,陰性証明じゃなくて,参加者にそのワクチンを打っておるのですかという
接種証明書,そういうのでも提出すれば,これも
安全対策の1つになるのかなと思うところでございます。その頃には
PCR検査というよりも,その証明書というのが普通に出回って,外国ではそれを持ってなかったら,お店に入れんとか,食事ができないとか,公共施設に入れないという国もあるようでございます。日本もそうなるかもしれませんので,そこらをまた御検討いただきたいと思います。
本当に先ほど政策監が言われましたように,開催してよかったと言われるような大会に私もなってほしいと思います。本当にしてよかったね,来年もやろうよと,これを本当に小松島の目玉のイベントにしようよというふうな,そんな大会になりますよう,私たちもお手伝いするし,応援するし,地元を挙げて応援したいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。
次に,重度障がい者支援についてお聞きいたします。
先月,重度障がい者の方から御相談をいただきました。以前より,重度障がい者の訪問介護については,小松島市は
近隣自治体と比べて支援時間が少ないのではないかという相談でございました。居宅介護とは短時間での身体介護,家事援助などをすることです。
重度訪問介護とは,長時間での滞在で身体介護,家事援助に加え,通院介護や外出支援を含んでいます。一月744時間,つまり24時間掛ける31日分支給されれば,基本的に24時間利用が可能になります。現在,小松島市の場合は,聞くところによりますと,多い方で身体介護91時間,重度訪問67時間の計158時間となります。
介護福祉課の担当者に
重度訪問介護だけの支給にすると,一月248時間出せますよと言われた方もおいでるそうですが,248時間を31日で割ると,1日8時間となります。極端なことを言えば,朝9時に起きて夕方5時には寝れる体制となりますが,これが現実的なふだんの生活のリズムとは言えないと思います。これは
在宅サービスが確立する以前に,重度障がい者が地域で
ひとり暮らしをしていたときの生活だそうです。
また,隣の徳島市では,月に744時間を支給されている方もおいでいるそうです。その方によりますと,他の自治体においては,身体障がい者1級で490時間の方もおいでるそうです。現在の158時間とか188時間の支給時間では,ぎりぎりの生活をするだけの時間しかなく,突然の体調不良時においても,予定されていた
デイサービスに行くしかなく,治療のための病院に行けないことがあります。予備の時間,余裕を持った計画なら,そこに対応できるのにと訴えておられます。
生まれながらに障がいを持った方,けがや病気によって重度の障がい者になった方,いろんな方がおいでますが,せめて体調が悪い日は自宅で過ごせるぐらいの余裕の時間が欲しい。コロナ禍でいつ
デイサービスが休みになるのではと不安でしようがない。身体介護と抱き合わせで248時間を認めてほしい。私たちのような障がい者に多額の税金が使われていること,ヘルパーさんや
ボランティアをはじめ,たくさんの支援者のおかげで生かされていることに本当に感謝している。市にお金がないのも分かっている。けれども,特別なことを望んでいるわけではない。健常者と同じように生活がしたいだけですと言っておられます。将来的には,大都市並みに,どんな障がいがあっても,当事者が望む生活,施設に入居希望があればかなう。生まれた地域で生活したければ,それがかなう,そんな小松島市になりますように,早く全国並みの支給時間になりますように,当たり前に普通に安心して生活ができますように,障がい者支援の質の向上に取り組んでくださいとのことでした。この件につきまして,市としての見解をお聞きいたします。
[保健福祉部長 佐藤文幸君 登壇]
◎ 保健福祉部長(佐藤文幸君)
井村議員の御質問にお答えいたします。
障がい福祉サービスは,障がい者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づきサービスの提供を行っております。そのサービスの1つである議員御指摘の
重度訪問介護は一定の要件を満たした,常に介護の必要な重度障がい者の方に対し,居宅において身体介護や家事援助,生活に関する相談や助言,その他外出時の移動中の介護などを総合的に行うサービスであります。サービスの提供は国の基準を参考に,障がい者の方の心身の状態や家庭の状況,環境など,お一人お一人のニーズや状況に応じて決定しております。状況の変化があれば柔軟に対応することができる制度でございまして,必要な場合にはサービスの変更や拡充を行うことになります。今後もお一人お一人の状況の変化等に対応できるよう,本人,御家族をはじめ,サービス利用計画を作成する相談支援事業所や関係機関とも連携を図り,障がいを持たれる方に寄り添い,安心して生活できる体制づくりに努めてまいりたいと考えております。
[15番
井村保裕議員 登壇]
◎ 15番(
井村保裕議員)障がいを持たれている方については,基本的には,家族は主にサポートされております。けれども,いつまでも続くわけではありません。ニーズや家族環境の変化等の状況の変化によって柔軟に対応できる制度であると,御説明ございました。お聞きしてよかったなと思っております。小松島市で生まれて,ここで住み続けたいと希望すれば,安心して生活ができる,体調の悪いときにはちょっとの余裕を持って療養できる,そんなよりよい制度となりますようにお願いいたします。
最後に,福祉のまち小松島市の取組についてをお聞きいたします。
障がい者を取り巻く環境は,私は以前と比べて本当によくなっていると感じています。パソコンやスマホの普及によって人生が変わったのではないかとも感じています。社会的に見ても,行政サービスにしても,以前と比べると本当に手厚くなっているとも感じています。本当にありがたく思っております。そして,小松島市にはひのみね総合療育センターやみなと高等学園をはじめ,福祉のまちと言ってよいほど充実していると思っています。しかしながら,近頃は障がいは障がい,介護は介護といった1つだけの課題ではなく,複雑に絡み合った課題を抱えている人が多いともお聞きいたしております。福祉のまち小松島市としての取組についてお聞きいたします。
[保健福祉部長 佐藤文幸君 登壇]
◎ 保健福祉部長(佐藤文幸君)人口減少が進み,高齢化が進展している中で,ひきこもりや,8050問題など,福祉のニーズも高齢分野,障がい分野,また子ども子育て分野,生活困窮分野など,1つの分野だけでなく,それぞれが複雑に絡み合った課題が多くなっている状況でありまして,これは議員の御指摘のとおりであります。そのような複合化,複雑化する課題に対応するためには,制度ごとの縦割りをなくし,課題を抱えた方々に寄り添い,つながり,支え合うような地域共生社会の実現に向け,取り組む必要があります。本市におきましても,現在それぞれの分野の相談専門機関,社会福祉協議会,市の担当課で協議を進めているところでありまして,具体には分野にこだわらず,まずは相談を受け止め,従来の支援体制では対応が難しい複雑な課題については,関係機関が連携し,市全体で支援できる体制の構築を目指しております。
課題の解決には公的な支援のほか,地域住民による見守りや住民団体による支援など,地域の助け合いも重要となってまいります。引き続き関係機関の連携体制の構築とともに,地域資源の把握,活用に努め,暮らしやすい地域づくりを進めてまいりたいと考えております。
[15番
井村保裕議員 登壇]
◎ 15番(
井村保裕議員)御説明をいただきました。本当に福祉の部分には第6次総合計画の中に地域福祉の充実,高齢者や障がい者も含め,地域に住む人がその人らしい生活を安心して送れるよう,地域のネットワークを強化します。また,担い手としての
ボランティアへの育成の支援を始めるとともに,援護を必要とする人への自立支援を行いますと,目標が書かれておられます。人はそれぞれ様々なハンディを持っています。でも,前向きに必死で頑張っている人たちがたくさんいます。そんな人たちに寄り添い,支える,そんな小松島市になりますよう熱望いたします。
今回,大きく4点の質問でしたけれども,3日目ということで質問する機会は少なかったのですけれども,今の福祉の部分,民生費についても本当にたくさん以前に比べて膨らんでいるというのも認識しております。また,小松島市の喫緊の課題でありますごみ広域処理施設,また小学校の再編,実際参加するとなると,また何十億という予算も要りますし,
小学校再編に向けて,じゃあ,校舎を建てるとなると,またたくさんのお金が要ります。本当に厳しい財政,限られた財源の中で本当に必要なところから計画的にやっていただきたい。もう我々が言えば,あれもしてくれ,これもしてくれ,あそこはこんなことしよう,ここはこんなことしようと言いよったら,本当にこの予算はたくさん要るのは分かるのです。ただ,本当にしなければいけないことというのを最優先に理解していただくところは理解していただく,投資するところは投資する。そんな,みんなで行政も市民も一緒になって取り組んでいく,周知していく,理解していただく,そういうことが大切なのかなと思っております。これからもよろしくお願い申し上げます。
以上で令和3年6月定例会議における私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍 手)
◎ 議長(
広田和三議員)小休いたします。
午前10時46分 休 憩
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午前10時55分 再 開
◎ 議長(
広田和三議員)小休前に引き続き会議を開きます。
16番 杉本議員。
[16番 杉本 勝議員 登壇]
◎ 16番(杉本 勝議員)皆さん,おはようございます。令和3年6月定例会議において質問の機会を得ましたので,順次質問をさせていただきます。
新風はなみずきの杉本勝でございます。
本日は質問として2点,1点目につきましては,公民館問題について,2点目につきましては,公共工事における入札契約制度の在り方についての2点であります。
まず,1点目でありますが,公民館の計画について御質問いたします。
公民館は,全国の町村に設置すること,町民の集合場所でもあり,生活上,産業上の指導を受ける場所,お互いの交流を深める場所,教育文化の機関,一定区域内の住民のために教育文化,学術社会福祉の増進に寄与することを目的とする。また,子どもから高齢者まで幅広い年代層の方々,社会教育法における公民の定義などがあります。地域住民の日常生活に密着して,その課題解決を図るために総合的な社会教育施設であることは言うまでもありません。昭和24年6月には公民館を規定した社会教育法が制定され,法的整備が図られました。公民館活動は地域住民において,活動するに非常に重要な施設であります。
また,小松島公民館改修工事についても,私たち地元の者は大変苦労した経過がございます。地域住民と意見交換を何回も行いながら改修が進まない,また予算がつかない,手数で整っていない現状がありました。当事者の担当者の方の考え方と地域住民との考えの違いにより,改修工事が延び延びになり,地域住民の怒りを受けました。このようなことが二度とあってはならないと私は考えております。中山市長に代わって信頼される行政説明ができるように進めてほしいと思います。
お聞きしたいと思います。公民館計画はできていたと思いますが,北小松島公民館改修の後,小松島公民館建設計画と思っておりましたが,現在は小松島公民館は建設されておりませんが,どのようになったのか,お聞きしたいと思います。
[副教育長 勢井孝英君 登壇]
◎ 副教育長(勢井孝英君)杉本議員からは公民館整備につきましての御質問をいただきましたので,お答えいたします。
市内の公民館につきましては,築年数の経過により改修を要する時期となってきておりますが,施設の長寿命化の観点から予防保全とともに適切な管理に努めてきてございます。また,耐震診断の結果から,耐震化を要する小松島,南小松島,立江,児安の4公民館につきましては,診断結果や施設の状況等を勘案し,対応を進めてきたところでございます。
御承知のとおり,小松島公民館は建築後40年以上となり,大雨時には雨漏り等も発生しております。また,耐震診断により耐震性能の指標となるIs値は低く,施設改修をした場合には,ライフサイクルコストの増大が見込まれることや,公民館活動を継続するための代替機能となる施設も近隣にないこともネックとなっておりました。これらのことを総合的に勘案しまして,公民館活動に支障が生じない方策を検討しながら,教育委員会と市長部局,公民館運営委員会等,地元関係者と協議いたしまして,結果としては休園した小松島幼稚園の敷地に公民館整備を進めることで,令和2年3月に小松島幼稚園を解体しまして,施設整備に係る取組を進めてきたところでございます。
一方,令和2年度は小松島公民館の建設に関する予算を計上できておりませんが,この理由には,公民館建設に関して同時期において小松島公民館,南小松島公民館,いずれかの選択となったということがございました。以降につきましては,予算編成上の本市全体の財政状況のほかに,前館長退任による館長不在や,当該公民館運営委員会自体も存続について地元で話し合っているということを聞いておりましたので,その経緯も見る必要もあって,現状に至っております。
[16番 杉本 勝議員 登壇]
◎ 16番(杉本 勝議員)小松島公民館について御答弁いただきました。公民館については,築40年,これは鉄筋においても50年という年数はありますが,木造で40年ということは非常に古いだろうと思います。まして私も聞き及んでおりますが,小松島公民館については,数年前から雨漏りがし,その結果新しく公民館を建てるというような話が進んだのではないかと思っております。しかし,現在もこのような状態で建設されずに現状のままであって,今報告ありましたように,幼稚園のほうが3年ほど建設が遅いそうでございますが,ここらにつきましても,双方非常に古い建物同士ということで新しく改築するような話ではなかったのだろうと思っております。しかし,こういう結果になりましたことにつきましては,これからの計画について,どのようにあるのか。計画の見直しについては,住民の説明は大変だと思いますが,信頼関係を取り戻すことは丁寧な対応が必要であり,今後の運営委員との計画の見直しをされるだろうと思いますが,その問題につきましても,今後どのようにするか,具体的な説明を求めたいと思います。
[副教育長 勢井孝英君 登壇]
◎ 副教育長(勢井孝英君)議員の御質問にお答えいたします。小松島公民館につきましては,館長や公民館運営委員会を中心に住民の方々による協力の下,周辺清掃による美化活動や文化活動,地域福祉活動など,多岐にわたる活動が積極的に行われ,長年にわたりまして地域に根差した役割を担ってきていると考えております。小松島公民館は,建築後相当年数が経過した施設でございますので,耐震診断の結果も考慮すると,これまで同様に公民館の整備においては優先順位が高いと考えておりまして,引き続き整備に向けて地元とも協議しながら取り組んでまいりたいと考えておりますので,御理解のほどよろしくお願いいたします。
[16番 杉本 勝議員 登壇]
◎ 16番(杉本 勝議員)計画の見直しについての御答弁をいただきましたが,この説明について私も先般,現在の小松島公民館運営委員の皆さんにお会いをしてまいりました。そして,皆さんの御意見を聞かせいただきました。その中で非常に前向きなお話もいただきました。その中で,私の心の中に前段的にお話をお聞きする内容と若干項目が変わる内容にもなりました。そういう中で,この前にも申し上げておりましたが,運営委員会の方と協議をして,その上で報告をするようにということを申し入れておりましたが,そこらのお話についてどのような協議をされたのか,説明をお願いしたいと思います。
[副教育長 勢井孝英君 登壇]
◎ 副教育長(勢井孝英君)議員の御質問にお答えいたします。生涯学習課所管の公民館につきましては,公民館の鍵の開閉,利用時の受付や利用後の点検,状況報告のほか,清掃などを各公民館の近隣の住民の皆様を中心に構成する公民館運営委員会に委託いたしまして,円滑な施設運営を図ってきております。小松島公民館の整備に関しましては,これまで施設の状況や利便性も考慮した上で市長部局とも協議を行いまして,前館長や公民館運営委員会をはじめ,利用者に対しまして説明を行ってきた経緯がございます。議員もおっしゃられておったとおり,本年4月には地元から推薦があった新館長も新たに任命をしております。館長の就任と並行いたしまして,公民館運営委員会も新体制になったと聞いておりますので,教育委員会としましても,引き続き施設利用や管理全般について連携が密となるよう協議を重ねてまいりますので,御理解のほどよろしくお願いいたします。
[16番 杉本 勝議員 登壇]
◎ 16番(杉本 勝議員)協議についての御説明をお願いしたわけですけども,小細の内容についての説明はなかったわけですが,そういう部分で前の運営委員会の皆さん方と現在の運営委員の皆さんとのお話はされたということで,そういう中でこの協議については,ある意味では進展があったように聞いております。こういう形でいろんな問題が起きて,誤解を招いても,双方,膝を突き合わせて理解を求める方向で丁寧な説明すれば,住民の皆様方もわかってくれると思います。そういうことにならないように,やっぱり前段の説明の中で,二度とそういうことが起きないような協議をつくっていってほしいと思っております。先ほど私が申しましたように,北小松島公民館の改修についても,いろんな地域の皆様が苦労し,また怒りを覚えたこともございますので,これからもこの小松島の公民館については,お聞きしますが,今後の方針についてどのようになるのか,その部分についてもお聞きしたいと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。
[教育長 小野寺 勉君 登壇]
◎ 教育長(小野寺 勉君)杉本議員からの今後の公民館の整備についてお答えをいたします。公民館につきましては,各地区の公民館長で構成する館長・主事会において,施設運営における課題や意見を聴取し,情報共有するとともに,可能な範囲で各公民館の運営や施設改修に反映しているところでございます。また,既存施設の適切な維持管理に努めているところでございますが,公民館事業の企画,実施について調査,審議する公民館運営審議会からは,人口減少や少子高齢化の進展により,引き続き議論する必要はあるものの,長期的には施設の集約化や複合化も検討すべきであるとの見解を得ております。今後の公民館整備についてでございますが,昨年度策定の小松島市公共施設個別施設計画に基づく取組を進めるとともに,適宜計画を見直しながら,施設の利用状況や特性,規模等も勘案した機能の複合化など,個別の検討も必要であると考えておりますので,御理解のほどよろしくお願いいたします。
[16番 杉本 勝議員 登壇]
◎ 16番(杉本 勝議員)教育長のほうからも御答弁いただいたように,今後そういうような方向で取り組んでいただき,やっぱり地域住民の皆様方との連携も持ち,小松島市のいろんな意味での地域の活動がこれからも邁進するように,できるように,誤解のないような今後の方針を進めていただきたいと思っております。それでは,一応公民館につきましてはこれで置きたいと思います。
2点目の,公共工事における入札契約制度の在り方についてであります。
この問題につきましては,過去にも何人かの議員のほうから御質問もありましたが,時折いろんな工事の中で若干いろんな問題も起きたようなこともあろうかと存じておりますが,この問題につきまして,小松島市の公共工事についての質問をさせていただきます。
本市では,小松島市中小企業・小規模企業振興基本条例に基づき,地元企業の育成を図る地域経済の活性化や雇用の確保の観点から,地元企業への優先的な発注に取り組んでいると思いますが,その取組による地元企業の振興発展に資する観点から,分離分割発注は意義があるものだと思っております。
地元企業をどう育成していくか。分離分割発注をすることによって,地元企業をどういう形で育てることができるのかを考えていく上でそれぞれの工種の違う工事については,きちんとそれぞれの専門が工事をやったほうがよいと思います。本市においては,これまで雨水ポンプ場の建設工事などにおいて,土木工事,建築工事,機械電気整備工事などに分離発注し,施工されています。ただ,地元企業への育成を考えるのであれば,大規模工事でなく,小規模工事での建築工事,水道工事,電気工事といった形で分離発注はできないのだろうか,お聞きしたいと思います。
[都市整備部長 小林 潤君 登壇]
◎ 都市整備部長(小林 潤君)議員からは小規模工事における分離発注に関する御質問をいただきましたので,お答えをさせていただきます。
本市におきましては,地元企業が地域社会の活力や雇用の創出など,市民生活の向上に果たす役割を踏まえるとともに,特に平成29年4月から施行しております小松島市中小企業・小規模企業振興基本条例におきまして,工事の発注等に当たり,市内の中小企業・小規模企業の受注機会の増大に努めることとされていることから,分離発注や分割発注によって地元企業の受注機会の確保を図ってきたところであります。このうち,分離発注につきましては,業種や営業種目ごとに工事や業務を分離発注することで,工事種別ごとに施工される工事に対しまして責任の所在が明確になること,また事業者の専門性が発揮されるとともに,専門工事業者の育成につながる効果があると考えております。しかしながら,小規模工事におきましては,工事の発注金額や,工期に比して工事を分離発注することにより,工種ごとの業者間において工程調整等に時間を要し,円滑な施工管理が困難となる場合があるほか,発注者にとりましても,事務量の増加及び工事に対するコストの増大を招くおそれがあります。このことから,今後におきましても,利用者の利便性を考慮した上で価格面,数量面,工程面から見て分離発注することが経済的合理性,公正性,現場の施工性等に適当であるかを十分検討した上で可能な限り地元企業の受注機会の増大に努めてまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようよろしくお願いいたします。
[16番 杉本 勝議員 登壇]
◎ 16番(杉本 勝議員)御答弁いただきました。小規模工事の分離発注については,円滑な施工管理が困難となることや,工事に対するコストが増えるおそれがあるけれども,可能な限り,地元企業の受注機会を増やすことに努めることでありますので,ぜひ地元の企業の育成のため,分離発注の検討をしていただきたいと思います。
次に,分割発注についてお聞きいたします。
国においては,平成22年度に中小企業者の受注機会を増大のため,措置を閣議決定されるとともに,官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律に基づき,中小企業の特性を踏まえた配慮として,極力,分離分割発注を行うよう努めるものとされました。また,中小企業庁では,専門工事別の分離発注,工区別の分離発注などの事例も示しながら,発注機関が中小企業の活用を図るよう促進しています。
分離発注によって,より多くの市内業者の参入が図れるようにすべきと思いますが,御答弁をお願いしたいと思います。
[都市整備部長 小林 潤君 登壇]
◎ 都市整備部長(小林 潤君)議員の御質問にお答えをさせていただきます。
先ほど,分離発注についてお答えいたしましたので,議員の御質問でもございましたが,分割発注につきましてお答えをさせていただきたいと思います。建設工事等におけます分割発注につきましては,工期の短縮や施工管理の適正化,受注機会の確保等が期待できるほか,技術力のある業者間での競争環境が生じ,確実な履行の確保が期待できるなどの利点がございます。こうしたことから,本市におきましては,これまで一般競争入札などの比較的規模の大きい工事において特定建設工事共同企業体,いわゆるJVによる入札を実施してきたほか,令和2年度からは水道工事などにおいて一件の工事について施工箇所を時期,規模等により2か所以上に工区を区切って発注し,先に落札者となったものは他の工区の入札に原則,参加できないという一抜け方式の導入により,受注機会の拡大の取組を進めるなど,分割の可能性を探りながら発注してきたところであります。
今後におきましても,工事の規模や内容等を勘案しながら,分割発注の推進に努め,受注機会の拡大を図ってまいりたいと考えておりますので,御理解のほどよろしくお願いいたします。
[16番 杉本 勝議員 登壇]
◎ 16番(杉本 勝議員)御答弁いただきましてありがとうございます。この問題につきましては,数年前に私も一度聞かせていただいたことがありますが,当時の御答弁と今の御答弁とは若干違うニュアンスで,当時は非常にこういう問題についての答弁は,分離とか分割発注についてのことはできないというような御答弁をいただいたわけでございますが,本市の建設工事における分離発注と分割発注についての市の考えをお聞きしましたが,どちらも市内業者の育成,受注機会の増大,ひいては地域の経済活性につながるとの考えから取組を進めているところであり,私の思いと同じような思いがありますので,市の考えといたしましても,こういうことで安心しておきたいと思います。さらに,取組については努力していただけますようによろしくお願い申し上げたいと思います。
次に,一括下請についてお伺いいたします。
我が国のほとんどの産業では,中小企業が下請として数々の作業を行い,その産業を支えているのが現状であります。本市の建設業界において何らかの形で下請がなされると思います。下請業者においては,煩わしい役所,官庁との手続や工事現場の近隣対策などに手間を取られることは少なく,工事現場における作業に集中できるというメリットがある反面,元請負業者から仕事を割り振ってもらわないと困るといった立場に立たされやすく,元請負業者の取引上の優位な立場を利用した不当な要求をのまざるを得ない状況に追い込まれる可能性もあります。
一般的には,元請業者が下請業者に一括下請,いわゆる丸投げするケースがあるほか,当事者は丸投げでないと思いながらも,工事をしたが結果的に丸投げされたというケースがあります。こういう話は私も近隣のところで耳にしたこともございますが,一括下請は法律的に禁止されているのかと思いますが,どういった場合に一括下請になるのかについてお聞きしたいと思います。
◎ 議長(
広田和三議員)小休いたします。
午前11時28分 休 憩
───────────────────────────────────────────
午前11時28分 再 開
◎ 議長(
広田和三議員)再開いたします。
[都市整備部長 小林 潤君 登壇]
◎ 都市整備部長(小林 潤君)杉本議員の御質問にお答えをさせていただきます。
建設工事における一括下請負につきましては,建設工事の請負契約を締結するに際しまして,建設業者を選定した発注者の信頼を損なう行為であり,中間搾取,工事の質の低下,労働条件の悪化や工事施工における責任の所在の不明確化などが発生することから,建設業の健全な
発達を阻害するおそれがあります。このようなことから,公共工事につきましては建設業法第22条の規定におきまして,建設業者が受注した建設工事を一括して他人に請け負わせること及び建設業を営む者が他の建設業者が請け負った建設工事を一括して請け負うことについて,全面的に禁止されております。
一括下請負につきましては,請け負った建設工事の全部,またはその主たる部分について,自らは施工を行わず,一括して他の業者に請け負わせる場合などでありまして,請け負わせた側がその下請工事の施工に実質的に関与していると認められないものが該当いたします。なお,実質的関与につきましては,自ら施工計画の作成や工程管理,品質管理,安全管理のほか,技術的指導等を行うことであり,単に現場に技術者を置いているだけの場合や,現場において元請負人との間に直接的かつ恒常的な雇用関係を有する適格な技術者が置かれない場合には,実質的に関与しているとは言えないこととなります。
[16番 杉本 勝議員 登壇]
◎ 16番(杉本 勝議員)御答弁いただきましたが,私もこの部分についてはまだまだこれから勉強しなければいけない事項がたくさんあろうかと思いますが,非常に難しい問題でないだろうかと思っております。ここらにつきましても,今後一括請負になることについての禁止の項目とかいろんな部門について行政のほうにお願いするとともに,私も今後このものについては勉強して進めていきたいと思っておりますが,次に進めたいと思います。
下請の適正化について御質問をいたします。
一括下請の該当する条件につきまして御答弁いただきましたが,元請負業者が下請業者の工事の施工に実質的に関与していなければ,一括下請,丸投げになるという答弁でありました。一括下請は禁止されるということでありますが,先ほども申し上げましたとおり,現実として何らかの形で元請負と下請負に出されており,メリットもありますが,施工に関する役割は責任の所在が不明確になりやすく,工事の質や安全性が低下するおそれがあるほか,下請の対価の減少や労務へのしわ寄せが考えられる。不明確な雇用,請負関係を招き,就労関係が悪化することもあるのではないかと思います。行政として,元請,下請に限らず,各業者に法令を厳守しているか,品質の低下や下請のしわ寄せを招くおそれはないのかをチェックする必要があります。働く人々の雇用,労働条件を守り,最終的には住民がよりよいサービスを受けられるよう努めなければならないと考えていますが,どのように下請に対する適正化を図っていくのかについてお聞きしたいと思います。
[都市整備部長 小林 潤君 登壇]
◎ 都市整備部長(小林 潤君)議員から御質問いただきましたのでお答えをさせていただきます。公共工事における下請負の適正化につきましては,公共工事の重要性はもとより,公共工事の円滑な執行,下請業者の保護,育成の観点から,発注者及び受注者間における請負契約の適正化を図ることで,元請,下請間の契約を含め,建設業における契約全体の適正化を推進し,建設工事の適正な施工の確保を通じて,発注者のみならず,受注者,ひいては受益者の利益にもつながるものであります。こうしたことから,国土交通省においては平成19年6月に建設業法令遵守ガイドラインを策定し,元請負人と下請負人との下請契約について契約を締結する際に,どのような行為が建設業法に違反するかなどを具体的に示されており,本市といたしましては,法律の不知による法律違反行為を防ぎ,元請負人と下請負人との対等な関係の構築及び公正かつ透明な取引が実現できるよう,業者等に対しまして,市ホームページ等により本ガイドラインの周知,啓発を図ってまいりたいと考えております。
また,公共工事の適正な施工を確保するためには,元請業者だけではなく,下請業者についても適正な施工体制が確保されていることが重要であることから,本市におきましては工事の施工体制台帳に基づく点検等により,元請,下請を含めた全体の施工体制を把握し,必要に応じ元請業者に対して指導を行っており,より一層の適切な現場施工体制の確保を図ってまいります。
そのほか,本年6月1日から総合評価落札方式による一般競争入札において,低入札価格調査制度を導入しており,当該制度により契約した工事では,下請契約の支払い状況の確認等の追跡調査を実施するとともに,必要に応じ下請業者から直接聞き取りでの確認を行うこととしております。今後におきましても,公共工事の適正な執行はもとより,市内企業の健全な発展と労働者の適正な労働条件の確保に向けた取組をより一層進めてまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようよろしくお願いいたします。
[16番 杉本 勝議員 登壇]
◎ 16番(杉本 勝議員)御答弁いただきました。法令厳守について周知していくほか,現場での施工体制のチェックもさらに努めていくとのことでありましたが,地元企業の保護,育成の観点から,市においては公共工事における分離分割発注を可能な限り採用していただくとともに,国から元請,下請業者の間で適切な下請契約のガイドラインも出ているところでありますので,業者に対して,そのような情報の周知徹底を図っていただき,元請,下請業者に対等な関係を構築できるようにしていただきたいと思います。
また,市は公共工事の発注者として工事の適切な管理を徹底することが市に貢献してくれている地元企業を育成することや地域の活性化にもつながっていくことになると思いますので,今後の本来の公共工事としての効果が高まるものとなるよう,ぜひ取り組んでいただきたいと思います。また,こういう問題につきましては,他市においても条例を制定しているところがございます。そういう物事にも参考にして,今後,小松島市においても条例をつくり,こういう問題についての運営が今後ともうまくいくように,そういう条例の制定をお願いして,私の6月定例会議の質問を終わりたいと思います。御清聴,誠にありがとうございました。(拍 手)
◎ 議長(
広田和三議員)午後1時まで休憩いたします。
午前11時42分 休 憩
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午後 1時00分 再 開
◎ 副議長(松下大生議員)休憩前に引き続き会議を開きます。
3番 近藤議員。
[3番 近藤純子議員 登壇]
◎ 3番(近藤純子議員)皆さん,こんにちは。
新風はなみずきの近藤純子でございます。令和3年6月定例会議におきまして質問の機会を得ましたので,よろしくお願いいたします。通告の順に従いまして,質問をさせていただきます。
では,まず1点目の希望者が確実にコロナワクチンを打てる体制についてであります。
ワクチン接種が本市でもスタートしており,コールセンターで予約をし,かかりつけ医での接種や集団接種なども行われてきております。変異株の出現により,懸念も強まり,希望した方が
ワクチン接種を確実に打てる体制をお願いしたいと思います。質問日初日の出口議員の御質問により,64歳以下の接種者からコールセンターで1回目と2回目の予約を同時に取ることができるようになること,ひのみね総合療育センターで接種人数拡大,医療機関での日曜接種などの接種者拡大の御答弁がなされました。私は予約をした方のキャンセルが出た場合,ワクチンを無駄にしないよう,そのワクチンを捨ててしまわず,1人でも多くの希望している方に打っていただけるような接種者拡大の体制を整えていただきたいとの視点から質問をさせていただきます。
まず,現在キャンセルが出た場合の現状の対応についてお伺いをいたします。
[保健福祉部長 佐藤文幸君 登壇]
◎ 保健福祉部長(佐藤文幸君)近藤議員からは
ワクチン接種に係るキャンセル時等の対応の現時点での状況について御質問をいただきました。
新型コロナ
ワクチン接種のキャンセル発生時における対応につきましては,まずは接種券がお手元に届いている方のうちで予約時にキャンセル待ちをされている方に連絡し,接種機会の御案内をしております。キャンセル待ちの方で調整等の対応が困難な場合は,各医療機関に御協力をいただき,キャンセルが発生した医療機関のかかりつけ患者の方で接種予約をされていない方等を対象に御案内していただいております。それでも調整対応が困難な場合は医療従事者や高齢者施設従事者で接種を終えられていない接種希望者に御案内をいたしております。現状の対応についてお答えをさせていただきました。
[3番 近藤純子議員 登壇]
◎ 3番(近藤純子議員)コールセンターと医療機関とが連携をしながら対策を取っているとのことであります。また,医療従事者や高齢者施設従事者の希望者の方へも案内しているとのことであります。しかしながら,急なキャンセルの場合には苦慮していることも想定ができます。ワクチンは,貴重な上,有効な時間が限られているため,急なキャンセルの場合に駆けつけてくることができる意思のある希望者に対して,市民へのキャンセル待ち接種として登録をお願いしたいことも要望いたします。このような状況で接種券をお持ちで,希望者でありながら,まだ予約の取れていない方が駆けつけることができる場合,コールセンターへ連絡し,キャンセル待ち対象としていただくように啓発してほしいと願います。また,現在の医療従事者や高齢者施設従事者の後は,人との関わりが多い職種の方で希望される方へキャンセル待ち対応とするなど,接種対象拡大を望みます。一人でも多くの希望する市民の方に迅速に接種ができますよう,接種者の拡大が必要であると感じております。余剰分のワクチンを無駄にせず,市民の新型コロナワクチンキャンセル待ちの受付について,市のお考えをお伺いいたします。
[保健福祉部長 佐藤文幸君 登壇]
◎ 保健福祉部長(佐藤文幸君)議員からは,予約を済まされていない市民の方が急なキャンセル時の対応として接種を受けることが可能な体制づくりをしてはとの御質問であったかと存じます。
本市において,前段申し上げました現在の対応に加えまして,今後は議員も触れられた人との関わりや触れ合いが多く,施設でクラスターが発生した場合に社会的影響が大きい職種,例えば保育士等をキャンセル待ち対応とさせていただくなど,接種の拡大を検討してまいりたいと考えております。また,接種の拡大以外にも随時公表される新型コロナウイルス感染者の発生状況や,地域企業,大学等による職域接種の動向に注視しつつ,キャンセル時における対策を今後も講じてまいりたいと考えております。
[3番 近藤純子議員 登壇]
◎ 3番(近藤純子議員)キャンセルがあった場合の有効利用を拡大していただいているとの御答弁でありました。1人でも多くの希望する市民の方に接種できるような接種者の拡大につながると捉えさせていただきました。余るワクチンを無駄にすることがないよう活用する方策を今後も力を入れていただきたいと願います。
続きまして,2点目のコロナ禍における新しい生活様式に向け,サイクリング,ウオーキング促進の施策の取り入れについてであります。6月に入り,山々の緑も日増しに深くなってまいりました。しかし,長引く新型コロナウイルスの影響を受け,巣籠もりの状況もある中で,四季の変化も感じづらく,市民の皆様の心も体も萎縮してしまいがちであると思います。コロナウイルス変異株が私たちの身近なところに存在しているため,最大限の感染症対策を引き続き心がけていく必要があるということは言うまでもありません。しかし,これだけ期間が長くなってきますと,感染を避けるがあまり体力が落ちてきているという声を幅広い世代から聞かさせていただきます。特に,高齢の方がずっと家に閉じ籠もることによる健康への悪影響が懸念されるデータを知りました。コロナウイルスを恐れるがあまり,外出を控える高齢の方が増加し,高齢者の運動不足による,いわゆるフレイル,虚弱が進むということです。例えば,高齢の方が2週間寝た状態でいると,失う筋肉量は加齢による7年間で失う筋肉量であるというデータが提示されておりました。市でも屋内でできる体操など,広報,啓発されており,市民の方お一人お一人のできる限りの健康寿命が延びてほしいと考えます。また,屋外でも密を避けながらも,体を動かしていくことの工夫が必要であるとも感じます。市民の方が外の空気を吸いながら気軽に体を動かしてもらうことにより,気分転換や健康づくりにつながっていくと感じます。先日行われたウオーキング行事では,催しに参加した会員の方が,日峯山からの眺望を楽しまれたとの話も伺っております。健康増進に向けた運動といっても様々な方法があると思います。そんな中でも,先ほどのウオーキングを例に挙げてみますと,平成30年に国では,厚生労働省とスポーツ庁が連携し,適度な運動に関する具体的な取組としてウオーキングを進めており,生活習慣病の予防や健康寿命につながっていくことが科学的に実証されているとの報告がありました。県においても,今年度,ウオーキング普及のため,体力に合わせた安心安全な毎日の健康づくりを紹介しています。
一方,サイクリングは2018年には国での自転車活用推進計画が出されております。新しい生活様式の中において新たなまちづくりを考えている今,安全で快適なウオーキングロード,サイクリングロードの活用ができるまちになることを望みます。何より大事なことは,コロナ禍の中において,健康増進に向けたお一人お一人に合った運動をしていくことの大切さであります。健康増進のための運動が今後の趣味へつながる利点も考えられます。
これらの観点から,
新型コロナウイルス感染症に伴う運動不足や高齢の方の虚弱,フレイルに対し,健康増進効果の重要性を考えますが,コロナ禍における健康増進に向けた運動の大切さについて,市はどのようにお考えでしょうか,お伺いをいたします。
[保健福祉部長 佐藤文幸君 登壇]
◎ 保健福祉部長(佐藤文幸君)近藤議員からはサイクリングやウオーキングなどの,いわゆるスポーツなどを取り入れたコロナ禍における健康づくりのための運動の大切さについて御質問をいただきましたので,お答えをさせていただきます。
運動を実施することは,体力の維持,増進とともに個人の抱える多様な個別の健康課題の改善の効果も実施をされております。新型コロナウイルス感染拡大防止のために感染症対策と向き合う中において,運動不足による健康への悪影響も懸念されており,より意識的に運動に取り組むことは健康の保持,増進はもとより,ストレス解消や自己免疫力を高め,ウイルス性感染症予防のためにも重要と考えております。幸いにも本市は自然環境が整っており,議員からもお示しのあったサイクリングやウオーキングに適した環境下にもあります。市民の皆様方には,コロナ禍における新しい生活様式の中で積極的に運動に取り組んでいただきますようお願いを申し上げるものでございます。また,近藤議員からは街路灯のLED整備についての御提案もいただいており,今後整備された遊歩道等を活用したウオーキングを市民の皆さんにもお勧めしてまいりたいと考えております。
[3番 近藤純子議員 登壇]
◎ 3番(近藤純子議員)御答弁をいただきました。健康面も勘案しながら,コロナ禍における新しい生活様式に向けるとともに,コロナが明けたときに向け,観光振興にもつながる視点も忘れてはならないと思います。小松島市は県内で唯一競輪場があるまちで,その市街地は港を中心に栄えた港町であり,この空気を肌で感じ,海の近くでは潮の香りも感じてほしいのです。その途中には,本市の繁栄を支えてくれた中心市街地の町並みや商店に立ち寄るところが多くありますが,車で走行してしまうと,あっという間であり,たくさんの魅力ある小松島市が通りすがりの小松島市になるのにはあまりにも寂し過ぎます。しかし,自転車を活用すれば,中心市街地はもちろん,その先を少し走れば義経像や弁慶の岩屋,前山古墳など,伝統文化に触れることもできるすばらしいサイクリングロードを走りながら小松島市内を周遊することができると考えられます。現在,市内各地域で設置しているものを生かしながら経済的な面を考慮した上で適度なウオーキングができるコースの整備や,ほどよく回れるサイクリングロードを設けてほしいとの声が年代を超えて聞かれる状況があります。コロナ禍の中での健康増進に向けた運動の大切さについては,先ほど御答弁の中にもありました。サイクリングやウオーキングは運動の手法の1つとして,コロナ禍の中で密を避けながら体を動かすことができ,気分も上がると感じております。現在設けられている中田駅から港に続く自歩道や,金磯の自転車ロード,義経ドリームロードなど,今あるものをうまく活用,整備し,これらをつなげるような方向性であれば,愛着あるものを残しながら経済的にも負担が少なくなると感じます。安全で快適なサイクリング,ウオーキングロードは生活道路を走るときとはまた違う気持ちで走ることができ,効果が上がるものと考えられます。歩く方も,自転車に乗る方も共に安全性を一番に考えていただきたいと望みます。
サイクリングロードは体力に合わせた身近なコースをあらゆる地域に取り入れたり,それらをつなげることで体力のある方が一周回ってくることができるような工夫をしていただけたならば,いろいろな方が利用することができるようになると思います。自転車についても,家庭用の自転車や,それから若者や大人の中で人気に拍車をかけている高機能自転車でも使用できる安全で快適なサイクリングロードが小松島市内には必要であると考えます。また,ホテルが建設をされております,そういう観光客が泊まるところの近くにレンタルサイクル,また宿泊施設近くや拠点となる場所に整備活用することも重要になってくると考えます。アフターコロナ,ポストコロナにおいて観光資源につながるよう,本市での滞在時間を長くしていただけるというメリットも大いに期待できると思います。自転車の活用による観光,いわゆるサイクルツーリズムを推進することを期待し,道を舞台とした地域の風景を育むことにもつながっていく大きな要因になっていくと思います。本市では自転車を用いたイベントも企画されており,その充実や拡大にも期待を寄せています。さらに,イベントだけでなく日々継続できる自転車などを活用した体験型の観光ができる環境を望みます。市内では,農業,漁業,お寺などを通した魅力的な小松島まちめぐりに注力していただき,市民も集う魅力があるならば,同様に観光客も魅力を感じてくれると思われます。小松島ステーションパークなど,市を代表する観光地には,Wi-Fiの導入も進んでおります。受入れ環境の整備などの促進により,観光周遊を支援するサインやポイントマップなどの促進強化も必要だと思います。小松島市の魅力的な観光スポットや飲食スポット,体験スポットなどが分かるような工夫を取り入れていただき,自転車などを活用した体験型観光に向けて,小松島市民にも観光に来られる方にも魅力的な体験ができることにより,地方創生に資する観光の振興に力を入れてほしいと考えますが,市のお考えをお伺いいたします。
[産業振興部長 茨木昭行君 登壇]
◎ 産業振興部長(茨木昭行君)近藤議員の御質問にお答えいたします。本市におきましては,これまでも創意工夫を凝らした様々な観光振興施策を推進してきたところでございますが,近年においては,特にインターネット,SNS等の普及,発展によって,観光の形態が団体から個人へと大きく変化してきたことにより,従来とは違った対応が求められてきたところであります。このような点を踏まえ,小松島市が選ばれる観光地となるための指針といたしまして,平成31年3月に小松島市観光ビジョンを策定いたしました。この計画では,策定に当たり行いましたアンケート結果も参考として,これまでの主流でありました観光地を訪問するという形態だけでなく,特産品,土産物や体験型観光プランの充実を主要戦略の1つとして位置づけ,市内事業者の効果的な連携により,これらを組み合わせた多様な周遊プランの推進などに取り組むこととしたものであります。議員からお話がありましたサイクリングロードにつきましては,県の取組であります自転車王国とくしまにおいて,県内で25のサイクリングコースが整備され,そのうち本市を含むものが2コース設定されております。また,本市でもこの自転車王国とくしまと連携し,令和元年度に小松島競輪場を発着点としたサイクリングミニガイドツーリングを開催したところであり,参加者には本市の歴史や文化,グルメなどを堪能いただくとともに,競輪場内のバンクの走行といった大変貴重な経験をしていただきました。本市は県内唯一の競輪場所在地であり,また市域も比較的コンパクトでありますので,これらの利点を生かすとともに,特にコロナ禍においては,全国的にアウトドアアクティビティに対する気運の醸成が感じられることから,本市におきましても,自転車を主役としたコンテンツについて具体的に検討を進めていきたいと考えているところであります。
最近では,近郊を散歩程度に軽くサイクリングするポタリングという言葉を耳にしますが,例えば市内の観光地や飲食店などを自転車で巡りながら,本港地区の景観やのどかな田園風景を楽しんでいただいたり,また横須海岸や和田島町大手海岸などで爽やかな海風を感じていただくなど,本市を思いっ切り楽しんでいただくためのいろいろなアイデアが考えられます。
議員も御存じのとおり,本市におきましては本年2月に続き,来月にも新たなビジネスホテルの開業が予定されておりますので,今後のアフターコロナも見据え,これらのホテルとも効果的に連携することにより,たくさんの方に小松島ファンになっていただけるよう取組の充実を図っていきたいと考えているところであります。こういったことを踏まえ,自転車などを活用した体験型観光の充実に向け,地域振興を担う団体や企業等で構成される小松島観光物産協議会において飲食店ガイドブックの作成やレンタサイクルの活用などについて検討いただくとともに,市内における観光地情報の積極的な周知を図ることにより,議員のお話にもありましたように,市外からの観光客はもとより,市民の皆様にも楽しんでいただけるような観光振興施策の充実に努めてまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようお願いいたします。
[3番 近藤純子議員 登壇]
◎ 3番(近藤純子議員)市での熱心なお取組やお考えが伝わってまいりました。
では,続いて,地域における観光振興の強化に合わせ,観光周遊ロードにおける人の移動を円滑にするための安全な自転車の通行空間整備に向けて御質問をいたします。
国において,2018年6月には自転車活用推進計画が出され,同年8月に地方版自転車活用推進計画策定の手引が出されております。先日,コロナ禍の中で新聞にも掲載されておりましたように,需要が高まっている移動手段が自転車であります。自転車は公共交通機関を避けての通勤や通学ができるということで使用が増えているという現状があります。こうした新しい生活様式の中においても,新たなまちづくりのツールとして考えられている今,安全で快適なウオーキングロード,サイクリングロードの活用ができるまちへと整備していただきたいのです。国の施策を受け,2020年,県外の他の自治体では自転車を活用したまちづくりを推進する,自転車活用促進まちづくりや,ウオーキング促進計画の他市の例として健康増進を目的とし,「楽しく歩こう」,「サイクリングで健康に」などの合い言葉を用いて実施している事例も見られます。今後の自転車需要を見据えた自転車推進計画に向け,対象エリアを検討する必要があると思います。また,先行的に国や県との連携した自転車利用環境の整備を促進すべきとも考えますが,その一方で,自転車による交通マナーでのトラブルも散見され,需要の高まりの反面で事故を未然に防ぐための対策も必要となってまいります。国の推進計画では,自転車が安全で快適に通行できる空間の整備や交通安全の確保などの課題を見据えることが強調されております。
そこでお伺いいたします。中田駅近くから小松島ステーションパークを通り,海まで整備された自歩道や,金磯町のJR沿いにあるサイクリングロードなど,せっかく整備された現在のそれぞれの自転車ロードの箇所が断片的に切り離されており,小松島市のよさを自転車で感じてもらうことができず,現状では魅力に欠けてしまうというところを感じてしまいます。この課題を生かすことができるならば,小松島市の誇るべき名所や景色などを見ながら,快適な自転車活用促進につながっていくと感じております。本市の実情に応じた自転車活用推進に向け,安全な自転車の通行空間整備に向け,市のお考えをお伺いいたします。
[都市整備部長 小林 潤君 登壇]
◎ 都市整備部長(小林 潤君)議員の御質問にお答えをさせていただきます。議員から御案内もございましたように,自転車の活用による環境負荷の低減,災害時における交通機能の維持,国民の健康増進を図ることなど,新たな課題に対応するため,自転車の利用を促進し,交通における自動車への依存の程度を低減することにより,公共の利益の増進に資することを基本理念とする自転車活用推進法が平成29年5月に施行されました。同法の規定に基づき,政府では平成30年6月に自転車の活用の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本計画となる自転車活用推進計画が閣議決定されたところであり,地方公共団体におきましても,国の推進計画の内容を踏まえ,地域の実情に応じた自転車の活用推進に関する施策を定めた計画,いわゆる地方版自転車活用推進計画の策定に努めるものとされております。
こうしたことを受け,現在徳島県では令和元年12月に策定された,徳島県自転車活用推進計画に基づき,サイクリング初心者が身近で手軽に走りやすいコースとして,吉野川沿いと県東部の海岸沿いを結ぶ,徳島自転車Tラインルートマップを作成するなど,様々な取組が行われている一方,国土交通省では四国横断自動車道の供用に伴う国道55号の将来的な交通量の減少に合わせ,自転車走行空間の整備が検討されており,本年度には整備箇所の検討に向けた測量調査が行われる予定であると伺っております。
本市の現状といたしましては,小松島ステーションパークと中田駅を結ぶ自転車歩行者専用道路や,徳島県により阿南徳島自転車道線が整備されておりますが,安全で快適な自転車ネットワークを構築するためには,歩行者,自転車,自動車を適切に分離するための自転車通行帯や,新たな自転車道の整備が必要となるなど様々な課題に対し検討を行っていく必要があります。
以上のことから,まずは国,県の動向や整備の状況などを注視しながら,市道,自転車道の今後の在り方や,整備手法などについて調査研究を行ってまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようよろしくお願いいたします。
[3番 近藤純子議員 登壇]
◎ 3番(近藤純子議員)自転車が利用しやすい環境となりますような調査研究や測量が今年度行われるとのことでありました。どうか一足飛びにはいきませんけれども,国からこのように示されておりますので,市民,そしてコロナ禍が明けたときには市内外の方が生き生きとした表情,そして活動が見られますように前に進めていただけるようによろしくお願いします。小松島市のステーションパークや中心市街地,地域社会の誇れる風土や歴史を自転車を活用しながら健康増進につながっていきますことを強く願っております。
続きまして,3点目の最新津波ハザードマップ作成,津波避難誘導標識増加など,命を救う取組強化についてであります。
洪水土砂災害ハザードマップ及び津波ハザードマップの最新版を作成していただく要望を令和2年9月の定例会議においてさせていただきました。洪水土砂災害ハザードマップは平成19年の作成のものであり,津波ハザードマップは平成26年作成のものであり,共に避難所も変わっているところもある古い情報であったため,緊急に新しいものを作成していただく必要があるとの要望をさせていただきました。そこで,市では,まず洪水土砂災害ハザードマップを新しく作成した紙ベースのものを各家庭や職場へ配布済みとなっております。今年度は梅雨入りが異例の速さでなされたために,大雨や豪雨に対する警戒や備えを考えている市民も多いと思います。また,それと同時に市民の方はいつ起こるか分からない南海トラフ地震においても常に警戒しており,津波に対する懸念があり,津波ハザードマップについても,情報や避難の基になる最新の津波ハザードマップ作成は各御家庭や職場に行き届くようにする必要性を強く感じます。情報ごとに避難行動につながっていくわけであり,大元となる重要な情報だと感じております。新しく要望する津波ハザードマップでは,見やすい,分かりやすい点をお願いしたいと思います。御提案ですが,前回配布されました洪水土砂災害ハザードマップでは,色覚への配慮がなされているものの,目印となる公共施設の名称などの記載が少なく,地域や自分の家はどの辺りにあるのかも探しにくいとの声を受けましたので,公共施設の名称など,目印を多く取り入れ,分かりやすい津波ハザードマップ,使えるハザードマップの作成を望みますが,市のお考えをお伺いいたします。
[危機管理部長 吉岡忠則君登壇]
◎ 危機管理部長(吉岡忠則君)近藤議員からは津波ハザードマップの更新に当たっての方針,方向性についての御質問でございます。現在,公表しております津波ハザードマップは議員からも御紹介がございましたように,平成25年度に作成しているものでございますが,今年度事業といたしまして,新たに津波ハザードマップを作成し,全戸に配布する予定としているところでございます。更新の内容といたしましては,津波浸水予測範囲を地盤の高さから津波が到達したときに浸水する深さを表した浸水深で示しているところをより実態に即した水位を示していくために,津波浸水想定の浸水深に建物等への衝突によって生じる津波の水位上昇を加えた基準水位で示したものに改めることとしております。そのほかにも,これまでに追加された指定緊急避難場所や,津波浸水想定区域外に定めた避難目標地点を新たに示していくなど,記載情報の更新を行う予定といたしております。ハザードマップは災害時の住民避難に活用されることを想定しておりますことから,議員からも御助言いただきましたように,住民の目線に立って作成することが重要であり,平常時に学習する場面と緊急時に確認する場面といった異なった状況で活用されることを念頭に置いて作成する必要があると考えております。今後は,担当課において構成の検討や,記載する情報が煩雑にならないよう内容を精査していくとともに,表示する色彩等についても,ユニバーサルデザインに配慮するなど,誰もが見やすい津波ハザードマップの作成に努めてまいりたいと考えております。
[3番 近藤純子議員 登壇]
◎ 3番(近藤純子議員)使い道の2通りの方向性も示していただきました。大変ありがたく感じております。よろしくお願いいたします。
続きまして,円滑な避難につながる津波避難誘導標識などの増加ということで,今回させていただく一般質問の中で,市民の方から特に要望の声が多かったことであります。ハザードマップを見たり,自宅周辺の景色を眺めたりして,ここに逃げるなどのイメージはしているものの,少し離れて,小松島市内でもその地理,場所の形状が変わってしまうと,高い方向や避難所などの詳しいことが全く分からないとの懸念があるという声があらゆる世代から寄せられたところでございます。少しでも高いところへとの意識があっても,どちらの方向が高いのか,とっさのときに判断ができないとの心配や,避難場所がどちらの方向にどれぐらいの距離にあるのか,小松島市全域の情報を把握することは難しく,いざというとき,命を守る行動が取れるのか不安になるとのことです。そのために,視覚的な避難誘導標識などが増加すれば,それを見て避難行動に移しやすいとのことです。津波だけではなく,大雨や豪雨,洪水は短時間で危険性が増すこともあり,とにかく命を守る意識,命を守る行動につなげていくことが重要になります。小松島市役所では,耐震化工事を終えた後,市役所上部に津波避難誘導標識の一例として,津波避難ビルを示す大きな標識が貼られており,よく目立ちます。ほかにも,津波避難誘導標識や津波避難場所標識など,避難場所や高台を示す矢印やそこに向かうまでの距離が示されているものがあり,緊急時には素早く安全な場所に避難する手がかりとなると思います。このような標識が増加すれば,ふだんから安心感が増します。電柱などを用いて海抜や津波想定の位置などが示されている場所もございます。小松島市内を見渡してみますと,表示はございます。しかし,地域によって多いところと少ないところの差があるのも現状です。工夫次第で小松島市内の壁面や公共施設に実際の想定浸水予想などの印をつけたり,車を使って逃げないで,できるだけ高いところになどの表示があれば,いざというときはもちろん,ふだんからの意識啓発につながってくると思います。現に小松島中学校近くの電柱に最近避難所の表示がなされましたが,とてもよく目を引きます。中山市長が締結を結んだ企業などの協力体制を得ることにより,このように加速していき,今後も期待をいたしております。このような標識や表示の増加を図ることが重要であると,市民の方は強く望んでおります。標識や表示はとっさの避難行動に生きてくる,いざというときの行動に直結するため,命を守る導きとなると痛感いたします。多くの市民の方々が小松島市内の町並みにこれからの津波避難誘導標識増加を求めているということは,命を救おうとする主体的な意識改革や行動準備の表れであり,命を救う取組強化になると私も同様に感じております。小松島市は,災害に対して積極的に備え,取り組んでいる市として力を注いでほしいと強く望みますが,市のお考えをお伺いいたします。
[危機管理部長 吉岡忠則君 登壇]
◎ 危機管理部長(吉岡忠則君)近藤議員からは,津波避難誘導標識のさらなる拡充についての御質問であったかと思います。
まず,本市における津波避難に関する標識の設置状況でございますが,避難施設として指定している市役所庁舎や葬斎場などの建築物には,高いところの見やすい箇所に津波避難ビルを示す標識を高台及びそこに至るまでの避難経路には夜間でも視認しやすい蓄光式の誘導避難標識をそれぞれ設置しております。また,津波被害に対する警戒と防災意識を高めることを目的として,ふだんから目につきやすい電柱やカーブミラー等に海抜表示シールを貼りつけるなど,迅速な避難行動につなげていただくための取組をこれまでに行ってまいりました。
しかしながら,議員の御質問にもありましたように,避難場所等に至るまでの津波避難誘導標識につきましては,平成27年度以降は実績もなく,昨年度に広告つき避難所看板として電柱広告を行う企業様の賛同を得まして,市内3か所に設置していただいたところでございますが,まだまだ十分に整備が進んでいない状況ではございます。御質問にもございましたように,避難誘導標識のさらなる拡充は避難場所周辺の方だけではなく,その地域における一時的な滞在者や通過者がいざというときに避難する際にも効果が高いものであると認識しているところでございます。このようなことから,先ほども申し上げました,民間活力の活用も図りながら,市単独事業でのさらなる整備についても今後検討してまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようお願いいたします。
[3番 近藤純子議員 登壇]
◎ 3番(近藤純子議員)市民の声は与えられた命を生き抜こうとする声であります。備えをどうかよろしくお願いいたします。
続きまして,コロナ対策を見据え,避難所運営,備品のさらなる充実についてであります。これまで要望をし続けてまいりました,さらなるテント型パーティションや段ボールベッドなどを増やし,それぞれの避難所に一定数確保されることを望んでいるわけです。コロナ禍であるということは,まずは命を守ることが何より優先でありますが,命を守った上でコロナ禍での市の最大限の感染防止策を施し,利用できる避難所運営を考えておく必要があります。段ボールベッドの効能は避難者の健康被害軽減につながり,軽量で強度が高いデータも示されており,避難所が衛生的で,避難者の健康面も守りやすい視点も大事にしていただきたいと感じます。コロナ禍の中での避難は分散避難も選択肢となりますが,避難所はやはり避難の拠点となります。
さらに,これまで全国で起こった災害時の避難所の例を見てみますと,トイレの充実により,少しでも安心し,よい健康状態を保つことができ,確保も必要不可欠と考えます。ここで,コロナ対策を見据えた動線をしっかりと確保した,そして備品,先ほどの段ボールベッドや自立型パーティションのことも含め,避難所運営,そしてそれらの備品のさらなる充実の状況について,まずお聞かせ願いたいと思います。
[危機管理部長 吉岡忠則君 登壇]
◎ 危機管理部長(吉岡忠則君)コロナ対策を見据えた避難所運営の在り方及び感染症対策に要する資器材等の整備状況についての御質問でございます。コロナ禍において,避難所での避難生活は避難者同士が密接,密集しやすい環境となりやすく,議員のお話にもありましたとおり,感染リスクが高まることが指摘されております。このようなことから,本市におきましても,避難所における
新型コロナウイルス感染症対策の実効性を高めるため,避難者の健康状態の確認,健常者と体調不良者が交わらないように動線を考慮した居住スペースの設定など,具体的な対応を示した避難所開設運営方針を昨年6月に策定いたしております。本方針に基づき,適切な避難所運営に努めてまいりたいと考えております。
次に,資器材の整備状況でございますが,昨年6月定例会議で近藤議員からも御質問いただきましたワンタッチ式パーティションを70張り,簡易テント200張り,組立て式の段ボールベッド170台,簡易トイレ10基,トイレ用テント10張り,それに伴いますトイレ処理セット1万6,000回分など,避難所における感染防止対策に必要な資器材を昨年度に購入いたしております。
また,避難所運営に当たる職員等の個人防護具として,ゴム手袋1,500枚,ゴーグル50個,フェースシールド120枚,感染防護服100着など,先ほどの資器材と併せ,公民館や小中学校の体育館などの指定避難所に配備いたしましたところでございます。そのほかにも,平時での感染予防対策として,
新型コロナウイルス感染症対策推進課に備蓄しているマスクや消毒液等につきましても,必要な際には優先的に提供できるよう,管理運営体制を整えているところでございます。
[3番 近藤純子議員 登壇]
◎ 3番(近藤純子議員)さらなる増加が数で示され,
新型コロナウイルス感染症の複合災害にも対応した,その避難所ごとに十分な数も行き渡るような,そういうような具体的な動きが進んでいることが伝わってまいりました。
それでは,ますます市民の安全を守っていただけますようにどうかよろしくお願いいたします。
では,続きまして,自力避難しにくい方の生活支援についてであります。自力避難が難しい方などの逃げ遅れゼロに向け,とにかく逃げる,自助,公助の精神で共にかけがえのない命を守っていかなければなりません。家族,地域住民,小松島市の力で災害に強い小松島市となるようコミュニティ力を強めていきたいと感じております。地域力を高めるために,私の経験を1つ紹介させていただけますならば,新居見町の夜間訓練を例に挙げますと,夜間訓練をする前に自主防災会の役員が手分けをして,新居見町の全部の家を回り,自主防災会の加入の確認や年齢,介助の必要性があるのかないのか,意思を聞かせてもらっています。介助の必要性がある場合,災害発生時に役員の誰がどなたをどんな手段で迎えに行くのかを一覧表にまとめています。これによって孤独感も拭い去れ,安心感が持てるとの声も出てきました。自力避難が難しい高齢の方や乳児,障がいを持たれた方はかけがえのない命を何としてでも守るよう危険な場所から避難をするわけです。命を守りたい,必死の避難なのです。しかし,避難後も赤ちゃんの命を守る粉ミルクの備蓄やお湯の準備も命をつなぐためには欠かせないと感じます。乾パンやアルファ米はよく見かけますが,とっさの避難には,乳幼児には粉ミルク,お湯がなくても大丈夫な液体ミルクも進んできております。また,紙おむつや生理用品などを備えた,その後,生きていく上で最低限度必要となるものを備えていただきたい,そんな心の温かさのある小松島市であってほしいと願います。
令和3年5月20日には,新たな福祉避難所の確保・運営ガイドラインが出されており,配慮が必要な方が安心して避難ができる福祉避難所がつくられていく方向性にあると思いますが,今現時点でできる温かい避難生活支援を願いますが,市のお考えをお伺いいたします。
[危機管理部長 吉岡忠則君 登壇]
◎ 危機管理部長(吉岡忠則君)近藤議員からは,避難所における要配慮者に対する生活必需品の備蓄方針についての御質問だったかと思います。本市のこれまでの災害対策用物資の備蓄方針といたしましては,まずは命に直結する水と食料を中心に備蓄を進めてきたところ,飲料水及び非常食につきましては目標とする数量の確保ができたものでございます。一方で,議員の御質問にもありました,避難所生活における生活必需品の備蓄につきましては,保存期間や保管場所の制約などがありますことから,民間事業者とあらかじめ協定を結び,災害時に必要な物資の必要量を調達する,いわゆる流通備蓄を基本として考えております。しかしながら,議員御指摘の生活必需品につきましては,発災当初から生活環境に不可欠な物資であることから,迅速に避難者のニーズに対応できるよう,一定程度の備蓄が必要であります。今後におきましては,段ボールベッドなど,避難所の良好な生活環境を確保するための資器材や,議員御提案の乳児用ミルクや紙おむつ,さらには生理用品など避難者の多様性に配慮した生活必需品についても,早期に計画的な備蓄に取り組んでまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようお願いいたします。
◎ 副議長(松下大生議員)午後2時10分まで小休いたします。
午後 1時58分 休 憩
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午後 2時10分 再 開
◎ 副議長(松下大生議員)小休前に引き続き会議を開きます。